1996年の第1作、2000年のスタイリッシュな第2作を経て、トム・クルーズ演じるイーサン・ハントが再び極限の任務へと身を投じる『ミッション:インポッシブル3(M:I-3)』。2006年に公開された本作では、監督にJ・J・エイブラムス(TVドラマ『LOST』『FRINGE』など)が抜擢され、シリーズに新たな風が吹き込まれました。
この記事では、あらすじ、見どころ、主要登場人物、シリーズとのつながりを含めて、濃密に解説していきます。
ミッション:インポッシブル3 とは?
2006年公開の本作品は、監督をJ・J・エイブラムスを迎え主要キャストは1・2作品目を引きついで制作されました。
本作の特徴は、「ミッション」シリーズに人間ドラマの要素を本格的に導入し、これまでの作品ではあまり描かれなかった“イーサン・ハントの私生活”に焦点が当てられている点にあります。もちろんアクションやスパイサスペンスの完成度も高く、シリーズの中でも屈指の完成度を誇る一作です。
あらすじを紹介!
愛する者を守るため、極限の任務が始まる!!
イーサン・ハント(トム・クルーズ)は、これまで数々の極秘任務を遂行してきたIMF(インポッシブル・ミッション・フォース)のエリートスパイ。しかし現在は現場を離れ、IMFの訓練教官として若手エージェントの育成にあたる比較的“穏やかな”日々を過ごしていました。私生活でも、ジュリア(ミシェル・モナハン)という心優しい女性と出会い、スパイであることを明かさずに婚約。つかの間の幸せな生活を送っていたのです。
しかしその静けさは長くは続きません。かつて自分が育てた若手エージェント、リンジー・ファリス(ケリー・ラッセル)が任務中に行方不明になったとの報を受け、イーサンは現場への復帰を決意。仲間であるルーサー・スティッケル(ヴィング・レイムス)、ゼーン、デクランらとチームを組み、ベルリン郊外の武装施設へと突入します。
見事リンジーの救出には成功しますが、脱出直後に仕掛けられた爆発装置によって彼女は死亡。その死の直前、彼女はイーサンに“ある情報”を託していたのです。手掛かりとなるのは謎の兵器「ラビットフット」と、国際的な武器商人オーウェン・デイヴィアン(フィリップ・シーモア・ホフマン)の存在。このラビットフットが一体何なのか、それが何のために使われるのかは誰にもわかっていません。ただ確実に言えるのは、それが大量破壊兵器の類であり、世界の均衡を脅かす“とてつもない脅威”だということ。
イーサンたちは情報を掴むため、バチカン市国での奇襲作戦に乗り出し、ついにデイヴィアンの身柄を拘束することに成功します。しかし、この捕獲こそがさらなる悲劇の引き金となるのでした。輸送機内での尋問の中で、デイヴィアンは冷酷に言い放ちます。「君の恋人が誰か、俺は知ってる」と。
この脅しは単なる虚勢ではありませんでした。ジュリアが何者かに誘拐され、イーサンは絶望の淵に立たされます。任務と愛する人、そのどちらを優先するかという過酷な選択。イーサンは、IMFのルールをも破ってジュリアを救うため、自ら単独行動に走ることになります。しかしその背後には、IMF内部の陰謀や裏切り、そしてラビットフットをめぐる巨大な取引が複雑に絡み合っていたのです。
やがて物語は、中国・上海へと舞台を移し、時間との極限の戦いが始まります。手がかりは限られ、敵は冷酷無比。イーサンは果たしてジュリアを救い出すことができるのか。そしてラビットフットとは一体何なのか――すべての答えは、彼がすべてを捨てて挑むラストミッションの先にあります。
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みどころ紹介
ミッションインポッシブル3には、前作同様にみどころが沢山ありますが、本編を見てるだけではきにならないポイントを紹介!
みどころ①:スパイアクションと人間ドラマの融合
本作では、これまでのシリーズにあった「派手なガジェット」「ハイテンポなミッション遂行」に加えて、“イーサン・ハントという人間”の内面が大きく描かれます。初めて観客は、スパイである彼が“愛する人を持ったときの弱さ”や“その人を守るために全てを犠牲にする覚悟”を目の当たりにします。
アクションの合間に差し込まれるジュリアとの温かな時間、そしてそれを壊す冷酷な現実との対比は、単なる娯楽作品を超えた深みを与えています。
みどころ②:シリーズ最高峰のリアルアクション
アクション演出はシリーズ随一のリアリティ。ベルリンの激しい銃撃戦、バチカンでの潜入劇、橋上でのミサイル攻撃とカーチェイス、そして上海でのビル間ジャンプ。どのシーンも手に汗握る展開で、観客を一瞬たりとも退屈させません。
トム・クルーズは本作でもスタントの大半を自らこなしており、ビルの屋上からロープ1本で飛び降りる場面などは“本当に命懸け”。それが画面からもひしひしと伝わってきます。
見どころ③:フィリップ・シーモア・ホフマン演じる史上最恐の敵
シリーズの中でも最も冷酷かつリアルなヴィランが、本作のデイヴィアンです。力ではなく“知能と人脈”、そして“非道な精神”で相手をじわじわと追い詰めるタイプの敵で、イーサンとの対比が鮮烈です。
特に印象的なのは、「君の目の前で彼女を殺す」というセリフの静かさ。派手に暴れるのではなく、淡々と恐怖を与えるその姿は、多くのシリーズファンにとって“忘れられない敵”となりました。
前作と繋がりはある?
ミッションインポッシブル3は1・2からミッションが続いていることはなく、単体のミッションに挑戦する映画ですので、3から視聴を始めても楽しめます。主要キャラクターは1(1996年)から続投ですので、1から見ている方がメンバーの雰囲気がつかみやすいです。
まとめ
M:Iシリーズを“新たな段階”へと押し上げた傑作
『M:I-3』は、シリーズにおいて非常に重要な位置を占める作品です。それまでの“ミッション=スパイアクション”の枠組みに加えて、“人間ドラマ”や“恋愛・絆・犠牲”といったテーマが組み込まれたことで、シリーズは単なるスパイ映画から“物語の厚みを持ったアクションドラマ”へと進化を遂げました。
J・J・エイブラムスの手腕が光り、ドラマとアクションのバランスが絶妙な本作は、シリーズ初心者にもおすすめできる作品です。
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